第10回金沢創造都市会議

金沢創造都市会議2019 >開会挨拶

開会挨拶

■開会挨拶

 

 

金沢創造都市会議開催委員会会長兼実行委員長
一般社団法人金沢経済同友会代表幹事
福光 松太郎

 

 金沢都市創造会議は今年で第10 回になりまして、ご承知のとおり、金沢創造都市会議と金沢学会とを交互にやってきましたので、第10 回ということは、それだけで20 年たっております。その前に練習のプレシンポジウムを3年行いましたので、今、23 年目なのです。そういうことで、ずっとまちづくりというテーマでシンポジウムを重ねてまいったわけです。
 12 月1 日の北國新聞の1 面だったと思うのですが、金沢市の価値創造拠点の基本設計ができたという話が載っておりました。旧野町小学校を使ってこういう場所をつくるということで、設計は水野先生のところにお願いをされた
そうで楽しみにしているのですが、これは2011 年の第6 回金沢創造都市会議の場におきまして、新しい人材を育てたり、新しいデジタル化に対応するような拠点をつくるべきだということで、当時は「21 ラボ」という名前での設立を提唱いたしました。それからその次の年に、金沢学会2012 におきまして、21 ラボを正式に提言しております。そして次の年、2013 年にまた金沢創造都市会議のセッションBにおきまして、パネルディスカッションとして21ラボについて議論を行っております。それから少し開けまして、2017 年(平成29 年)の第9 回金沢創造都市会議におきまして、「まちづくりとAI」というテーマで議論をしました。それを受けていただいた格好で、金沢市で第4次産業革命における高付加価値型産業創出検討会というものを設立していただきました。この中での最も大切なアクションとして、この価値創造拠点をつくるということをはっきりと謳っていただき、旧野町小学校を使うということになりまして、今、基本設計が出来上がったということです。従いまして、これだけでも7 年か8 年かかっており、ずっとこういうことをこの場で提言し、この場合は金沢市のお話でしたけれども、いよいよ実現されるというところまで持ってくることができまして、大変うれしく思っております。これは、今日はまだ来ておられませんけれども、開催委員会の宮田人司さんが中心になったお話で、水野一郎先生が設計をされるということで、大変ゆかりのある施設ができようとしているわけです。
 このように、去年まで22 年間シンポジウムを続けてまいりまして、今年の春ごろからそろそろ記録をまとめようという話になりまして、関係者が集まって編集委員会をつくりました。これまでのプレシンポジウムから去年までの
記録、これはうまく、たまたまと言っては何ですけれども、ホームページ上に逐一記録を残しておりましたので、一部欠落した部分もあったようですが、それを再編集して本にしたわけです。既にお送りしたかもしれませんけれども、
『金沢創造都市会議 20 年の歩み』という上下巻の本が出来上がっております。これを振り返って読んでみますと、今もまだ課題が残っているものもあるなど、いろいろ勉強になるのですが、できた瞬間にみんなが一番盛り上がったのは、自分の写真が若いということでした。この編集委員長を務めていただきました大内先生に来ていただいておりますので、一言だけ苦労話を、ここへ上がっ
てきてしていただきたいと思います。大内さん、どうぞ(拍手)。

(大内) 4 月に福光さんからまとめてほしいというお話を頂いて、ウェブ上に挙がっている記録は記録でなかなかしっかりしたものなのですが、そのボリュームが大きくて、この本は最終的にトリミングをして編集作業をしたわけですが、大体これの5 倍から、多く見積もっても10 倍はありませんでしたけれども、5 〜 6 倍はありました。ということは、逆に言うと元々の記録を2 割強に圧縮しなければいけないという作業でした。編集作業というのは、プロの方もおられますけれども、下手をすると、編集の仕方によってはオリジナルのいいところも消えてしまう。逆に、編集を上手
にすれば、さらにいいものになっていくという種類の仕事であることは理解していますので、何とか元々の皆さんの発言を、本当に皆さん論客でいらっしゃいますし、非常に面白い議論がなされましたので、そのいいところを上手に活かして編集するという作業を、私なりに努力して行ったつもりであります。至らないところもあって、反省するところはたくさんありますけれども、編集によってさらに価値が上がるように何とかしたいという思いが一つありました。 もう一つだけ、そのときに意図したのは、会議はもう20 年にわたり、もちろん私たちは全ての会議に出ましたが、
お出になれなかった方もいらっしゃるわけですし、若い方、それからこれからの方たちもたくさんいらっしゃる。そういう方々が、全く新たに手に取って、中をぱらぱらと見て参考になることがあれば、ぜひ参考にしていただきたい。そのためにはどういう本の編集にしたらいいかということも、私が考えたことでした。
 後ほどご覧いただければありがたいのですが、前の山出市長さんと現在の山野市長さん、お二人の市長さんを交えた座談会は今回のために新たにやったものですが、それ以外のものは全部、元々の記録を再編集したものなのです。
それに私なりに全部小見出しを付けました。全く私の独断で付けた小見出しなのですが、ぱらぱらとめくっていただきますと、多分、皆さんにちょっと面白そうだなと思っていただける、気になるようなキーワードがたくさんあると思いますので、ぜひそういう形でめくっていただいて、参考にしていただければありがたいと思います。くれぐれも本棚のどこかの飾り物にして、そのまま私物になるのは忍び難いので、ぜひそういう形で参考にしていただければありがたいと思います。
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 そういうことでこの本ができました。場合によっては本棚に入れっぱなしになさる方もおられるかと思って、装丁にはかなり気を遣いまして、格好良く作ったつもりですので、ぜひまた振り返ってお読みいただきたいと思います。
それと、この22 年間、今、大内先生がおっしゃったように、全部に出席していただいてこの創造都市会議、金沢学会を支えていただいた方が3 名おられるわけでございます。その3 名の方々に、このたび開催委員会のフェローに就任していただきました。フェローというのは、学会や研究会で特に著しい貢献があった方に授与する称号ということで、理科研の場合、ノーベル賞を取った方などは大抵フェローです。今回もいろいろ考えたのですけれども、3 人の先生方にフェローとして就任していただきまして、さらにまた厳しいご意見を頂ければと思っておるわけでございます。普通はここで記念の盾や、あるいは委嘱状とか感謝状をお贈りするのですが、それもあまり面白くないだろうと思いまして、先生方それぞれに記念品を作りました。ちょうどそこにお越しいただいている大樋長左衛門さんにお願いしまして、3 人の先生方にふさわしいぐい飲みを作っていただきました。また一杯やりながら議論しましょうとい
う意味でもございます。これをお渡ししたいと思います。 
=記念品贈呈=
またぜひ実際にお使いいただきたいと思います。ありがとうございました。
 金沢創造都市会議は10 回を迎えまして、今回から少し模様替えをいたしております。実はこれからは、毎年、金沢創造都市会議として開催したいと思っておりまして、金沢学会の意味合いはその中に込めていこうと思っております。それから、テーマとしてこれから当分の間、金沢・石川のまちづくりの喫緊の課題について議論をし、提言したいと思います。従って、今日もそうなのですが、構成団体であります県と市、またその関係の方々にもご登壇いただき、同友会も登壇してやっていきたいと思うわけでございます。それから、議論に参加するだけではなく、今課題になっておりますまちづくりの問題を深く学習する場にもなるようにとも考えておりますので、よろしくお願いいたします。
 第10 回の開催要項がお手元にございますが、今回は喫緊の課題を三つ選んでおります。セッション@がにぎわい
創出ということで都心軸の問題。様々に跡地ができようとしている金沢の中で、これからどのように都心を考えてい
くかという課題。それから二つ目が、これは金沢市に関わるお話ですが、様々な文化施設などの指定管理者制度を導入すべきではないかというお話。それから三つ目は観光をマネジメントすると、これはこの金沢も石川も関係ありま
すが、とりあえずは金沢地区として、観光のお客さまと市民がうまくバランスが取れるような、言ってみればマネジメントとかガバメントとかガバナンスとか、そういうことをしっかり考えていく時が来たのではないかということで、この三つの課題について議論を進めていきたいと思います。
 今日は、そのそれぞれについて議論していただいて、明日はまた全体会議として山野金沢市長をお迎えして、それぞれどの課題でも議論をして話を進めていきたい。そして、最後に提言を発表させていただいて、第10 回を終わりたいと思っています。いつもこの創造都市学会議とか金沢学会は長丁場でして、今から明日の正午まで続きますので、
どうぞひとつ、皆さまよろしくお願いいたします。活発な議論を、そしてまた活発なご参加をご期待申し上げたいと思います。ありがとうございました(拍手)。


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